脳腫瘍

脳腫瘍

ここ数日頭痛がします。脳腫瘍が心配なのですが、どうしたらいいでしょうか?

頭痛の他に吐き気などもあるのでしょうか? またその頭痛はどのようなかんじでしょうか? 実は頭痛を訴えて来院する人の中で本当に脳腫瘍だった、というケースはそう多くはありません。頭痛が1週間以上も続き、ますますひどくなるようでしたら、脳神経外科など専門医を受診した方がいいでしょう。そこで精密検査を受ければ、脳腫瘍かどうか分かると思います。

母が脳腫瘍で手術をしました。遺伝しませんか?

遺伝性のガンとしてよく知られているものは、大腸ガン、乳ガンなどがあります。まれに、45歳以下でガンが発症したり、肉腫などのガンを患った人が家計内にいる場合には、脳腫瘍や白血病などの悪性腫瘍が起こることが報告されています。しかし、遺伝性といっても、必ずしも皆、発症するわけではありません。食事や生活、環境などによって違ってきますので、あまり心配しない方がいいでしょう。もしも心配でしたら、定期的に脳ドックなどを受けられてはいかがでしょう。

脳腫瘍ではどのような症状が現れますか?

脳腫瘍の三大症状は、頭痛、吐き気、うっ血乳頭(眼底鏡で覗くと目の神経に腫れがみえる)です。しかし頭痛を訴えて来院する人が「脳腫瘍」だつたというケースは20%ほどで、腫瘍がかなり大きくなってはじめて頭痛が出てくる場合が多いのです。

また、腫瘍のできる場所によっても、症状の出方が異なってきます。視神経の近くにできると、目が見えにくくなったり、物が二重に見えたりと、目の異常を訴えます。小脳に腫瘍ができると歩くときにふらふらしたり、平衡感覚がなくなったりします。すぐに症状が治まるなら心配ありませんが、いつまでも治まらずにひどくなるようでしたら、検査した方がよいでしょう。

脳腫瘍を薬だけで治すことはできませんか?

脳腫瘍の場合も他のガンと同じように、治療の基本は手術で完全に腫瘍を取り除くことです。脳幹部にできた腫瘍などのように、摘出手術が困難な場合には放射線療法と併用して、薬物療法などが行われます。

また最近は、全身の免疫力を上げて、腫瘍に対する抗原の働きを活発にするインターフェロン療法などが行われていますが、やはりこの治療だけでは根治は難しいので、放射線療法や手術療法と併用して行われています。

脳腫瘍で手術が必要といわれました。手術の弊害はないですか?

最近では顕微鏡下で行うマイクロサージェリーや、レーザーメスの進歩によって、かなり細かい部分での手術が可能になってきました。それによって、手術自体の弊害はなくなってきているといっていいでしょう。

それでも生体内に傷をつけることは事実です。それによって脳に浮腫ができたり、場所によっては脳機能障害が発生する場合があります。脳に浮腫ができた場合には、ステロイド剤などを使用して改善を図りますし、たとえ、ある程度脳機能障害が発生しても、命は助かると考えれば多少のリスクは仕方ないかもしれません。

10年前に脳腫瘍で手術をしました。傷口がいまだに痛むことがありますが、病院を受診した方がいいでしょうか?

「古傷が痛む」というように、手術を行った患者さんは時に、傷の痛みを訴えることがあります。それが、本当に傷口自体の痛みなのか。腫瘍が再発して痛みが出る場合もあるので、あまりひどくなるようでしたら、病院を受診した方がよいかもしれません。

脳腫瘍の食事で注意しなければいけないことはないですか?

脳腫瘍の方が気をつけなければならないのは、痙攣発作です。痙攣発作を起こす可能性が高いのは、水、ナトリウム、カルシウム、マグネシウムなどミネラルのバランスが崩れた時です。ですから、水分をとりすぎたり、塩分の多い食品をとりすぎたりすると、ミネラルバランスが崩れ発作が起こりやすくなります。ミネラルバランスのよい食事を心がけましょう。

また、アルコール類は飲み過ぎないようにしてください。さらに、脳内での酸素反応に欠かせない補酸素成分であるビタミンB6の不足も、発作を誘発しますので、バナナや魚類などをきちんととるようにしましょう。

脳腫瘍にもいろいろな種類があるのですか?

脳腫瘍とは頭蓋内にある組織、すなわち、脳そのもの、骨、髄膜、血管、下垂体、脳神経などにできる腫瘍すべてを指します。多くの頭蓋内腫瘍の分類がありますが、どこの部分から発生した腫瘍かによって分類されることが多いのです。

最も多いのが、神経膠腫(脳実質の神経外肺葉にできた腫瘍で、脳腫瘍の約40%を占める)、次に髄膜腫(クモ膜顆粒のクモ膜絨毛細胞から発生する腫瘍で、頭蓋内腫瘍の約15~18%を占める。成人女性にやや多くみられる)、下垂体腺腫(下垂体前葉細胞から発生する良性腫瘍、約10%ほど)、神経髄腫(線維性皮膜に囲まれた良性の病変で、頭蓋内腫瘍の約10%程度を占める)などに分けられます。

それぞれ、症状や神経学的な所見、脳血管撮影、CT検査、MRI検査などを行って診断します。また治療方法も、それぞれの腫瘍の種類や発生した場所によって異なってきます

「手術で腫瘍は取りきれました」といわれましたが、なんとなく不安です。私は生き延びることができるのでしょうか?

手術によって取りきれたならば、ほぼ心配はないと思われます。腫瘍の種類によっても異なりますが、手術による治癒率は向上しており、髄膜腫、下垂体腺腫、神経鞘腫は5年生存率が80%といわれます。場合によっては化学療法を併用することもありますが、定期的に経過を見ていくことが大切です。

ときどき手足がしびれます。これは脳腫瘍が原因なのでしょうか?

手足がしびれる病気としては、腰の椎間板ヘルニアや変形性頚椎症など脊椎に異常がある場合や、更年期障害や自律神経失調症、骨粗鬆症などがあげられます。また脳腫瘍でも場合によっては手足のしびれを訴えることもあります。

脳腫瘍の場合、頭痛がしたり、吐き気なども起こってくることがあるので、症状が続くようでしたら専門医を受診して精密検査を受けた方がいいでしょう。

脳腫瘍の手術で切開した傷口には、もう毛が生えてこないのでしょうか?

手術して間もないころは、目立つかもしれませんが、次第に薄くなってきます。切開した部分に毛が生えるのは難しいと思われますが、分け目を工夫するなどして隠してはいかがでしょうか。

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