エコノミー症候群

エコノミー症候群

エコノミー症候群とは何ですか?

飛行機の狭いエコノミークラスに座っていた人によく発症することから、エコノミー(クラス)症候群と名づけられました。実体は、座っている間に足(下腿)の太い静脈内にできた血の塊が、立ち上がった瞬間に腹部、胸部の大静脈を伝わって、心臓に入り、そこから肺動脈を経て肺に詰まってしまう病気です。

どのような症状があらわれるのですか?

急に息苦しい感じがして、呼吸が速くなります。最初はその程度の症状しかありません。しかし、数分単位で症状がひどくなることがあります。ひどくなったおきは、心臓や全身の状態に悪影響が現れ、緊急入院が必要になります。死にいたることもしばしばです。

原因は何ですか?

座った状態が長時間続くと胴体と大腿の付け根の部分が圧迫されるため、足の静脈の血液がスムーズに流れずに下腿の深いところで滞ります。
血液には、もともと乱流が起こっている部分や、流れが滞っている部分では血小板が凝縮して、固まろうとする性質があります。
以上の2点から、下腿の静脈内で血小板のかたまり=血栓ができてしまいます。この血栓が静脈内を流れていくと、結局は心臓を通り過ぎて肺に詰まります。血栓(血のかたまり)が肺に詰まることがエコノミー症候群の原因です。

死ぬことはあるのですか?

あります。英国の空港全体では年間2000人以上が死んでいるという報告があります。毎日、数人が死んでいるということです。

どのように治療されるのですか?

緊急入院の上、酸素吸入、鎮静薬、昇圧剤などで治療しながら、血栓溶解療法を行います。この治療で成功すれば助かりますが、血栓が詰まった部位によっては、手術が必要です。手術中に死亡することも少なくありません。

動脈硬化と関係はあるのですか?

基本的には静脈内にできる血栓ですので、動脈硬化との因果関係ははっきりとしていません。

日常の食生活と関係あるのですか?

血栓ができやすいカラダ(俗にいう「血液ドロドロ」のカラダ)にはエコノミー症候群が起こりやすいと考えられます。逆に血栓ができにくいカラダ(俗にいう「血液サラサラ」のカラダ)には起こりにくいと考えられます。血液をサラサラにするには、青魚や海草類が有効です。また、食用油の中では「シソ油」が有効です。肉類を多く食べる人には発症しやすいといえるでしょう。

喫煙と関係あるのですか?

喫煙直後は血液が固まりやすくなります。機内では喫煙を避けたほうが無難です。

 飲酒と関係はあるのですか?

飲酒により血管内の血液が、血管外に漏れ出すため、血管内の血液が濃縮されます。機内は気圧がやや低いため、特によく血液は濃縮されます。そんなときには、血栓ができやすい状態になっているといえるでしょう。

機内ではどのような食べ物がいいですか?

脂っこいものは、食べた後血液中に現れて、血液の粘度を高めます。できるだけ避けたほうがいいでしょう。

積極的な予防策はありますか?

  • 水分を多く取ること
  • ときどき機内をぶらぶらと歩くこと(機体の揺れに注意)
  • 衣服のベルトを緩める
  • スクワットなどの運動をする(機体の揺れに注意)
  • 搭乗中は、血栓予防効果のあるEPA(エイコサペンタエン酸、青魚の成分)をサプリメントで補っておく。または、搭乗前に医療用のアスピリン(抗血小板作用あり)を低容量(80mgくらい)で内服する。

*おすすめのEPAのサプリメントは、市販中最高純度のEPAを含有する「メディカルサロンのEPA&DHA」です。搭乗前に2粒、機内では4時間ごとに2粒ずつとるようにしてください。

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