歩くたびに膝が激しく痛みます

歩くたびに膝が激しく痛みます

足を曲げたり伸ばしたりできるのは、太ももの骨(大腿骨)とすねの骨(脛骨を連結している膝関節)のおかげです。膝関節では、2本の骨の先端が関節軟骨と呼ばれる、弾力性のあるなめらかな組織で覆われています。

この軟骨は、骨と骨との摩擦を少なくして関節の動きをスムーズにしたり、関節にかかる圧力をやわらげるなど、いわばクッションのような役目を果たしています。私たちが、ジャンプしたり、走ったりと激しい運動を自由にできるのは、この関節軟骨がクッション代わりとなって、膝にかかる衝撃を吸収し、骨同士が直接ぶつかるのを防いでくれるからです。

私たちが活動する上で、大きな役割を果たしている関節軟骨ですが、厚さはわずか3~5ミリしかありません。したがって、長く使えば使うほど関節軟骨はすり減り、骨同士が直接こすれあうことになります。すると、骨が周囲の組織をダイレクトに刺激するようになり、その結果、痛みが生じます。軟骨は修復能力が乏しいため、一度、すり減ってしまうと、再生されません。
このように、加齢とともに関節軟骨が次第に失われていき、骨がこすれて痛みを招くようになるのが、変形性膝関節症です。

変形性膝関節症を発症しやすいタイプというのがあります。それは、中高年以上の太った女性です。その理由は、変形性膝関節症が老化現象のようなものであること、女性ホルモンに骨を丈夫にする働きが乏しいこと、体重が重ければ思いほど膝への負担が大きくなること、女性は筋力が弱く膝への負担が大きくなることです。
なかでも、体重の問題は重要です。平地を歩くとき、膝や脚には体重の約3倍の圧力がかかります。ということは、体重が3キログラム増えると、膝への負担は9キログラムも増えることになります。
また、太ると動くのがおっくうになって、どうしても運動不足になりがちですが、運動不足になると脚の筋肉が衰えて膝にだけ負担が集中し、膝がますます痛くなるという悪循環を生みます。
こうしたことから、太っている人にはとにかく変形性膝関節症が多いのです。これは、男女を問わずいえることなので、男性も太りすぎには注意が必要です。

さて、膝の痛みの特効治療としては、まずはダイエットです。体重管理は、膝痛治療にとって、欠かせないキーポイントになります。
それほど太っていないのに膝が痛いという人は、太ももの筋肉を鍛えましょう。痛いからとって膝を動かさないでいると、膝の上下の筋力が衰え、ますます膝への負担が大きくなってしまいます。鎮痛薬を利用して痛みを抑えている間に太ももの筋肉を鍛えて、痛みが起きにくい状態をつくりましょう。

軟骨成分の「グルコサミン」や軟骨をつくる細胞(軟骨芽細胞)を活性化する可能性のあるサプリメントの利用もおすすめです。

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