「色彩医療」という言葉を聞いたことがありますか?

「色彩医療」という言葉を聞いたことがありますか?

「色彩医療」とは、ヨーロッパやアメリカでは、ずいぶん前からさかんに使われている言葉です。漢方の「陰陽五行」もその一つです。

何気なく身につけている「色彩」も、波長として体に影響を与えているのです。暖色の部屋と寒色の部屋とでは、体感温度が3度違うというデータがあります。こうしたデータを元に、楽しく「色彩」のご紹介をしていきたいと思います。

新緑の季節

新緑の美しい季節になりました。若葉を見ていると、この時期に一気に伸びていこうという生命力を感じます。新緑の緑にも色々な緑があることはご存じだと思います。日本の伝統色には、植物に当てはめて“柳葉色”“松葉色”“若菜色”“裏葉色”“若竹色”など、繊細な新緑になぞらえて命名されているものがあります。どれもとても綺麗な色なので、色名辞典を手に取る機会がございましたら、ぜひ探してみてください。日本人の繊細な色使いに感動されることでしょう。

さてこの緑、太陽光をプリズムで分光してできたスペクトル(虹色の光の帯)の中では中波長にあたります。(光や色も電磁波の一種です)ですから、興奮性の赤のような長波長や沈静性の青のような短波長の間に、緑の中波長が並んでいます。緑は中性色なので、心理的効果も安心感、穏やかさなどを私たちに与えてくれます。一説によると、“緑イコール安全”と脳にインプットされているのは、遠い昔私たちのご先祖様が、猛獣に追われて緑の茂みに逃げ込んでいた記憶の名残だそうです。確かに緑が多い住宅地や公園は、ホッと安らぐ気分になりますよね。人間は自然と一体になって生きてきたことを思い出させてくれます。

新宿に都庁ができた当初、デザインは素晴らしいのですが、職場の環境はモノトーンで自然色とは無縁であったそうです。しばらくすると、職員の仕事能率が低下して、無気力な雰囲気が蔓延してきたそうです。もうお分かりですね。無機的な環境は、人間の感情を退化させてしまいます。

バブルの頃、白と黒を多く使った、モノトーンのカフェバーが流行りました。モダンで乾いた都会の雰囲気と同時に、人間的な暖かさに欠けるクールさが演出されていました。今となってはモノトーンのお店はほとんどお目にかかれません。最近は天然素材で暖かみのある内装のお店に人気があるようです。もちろん、緑は欠かせません。心のバランスをとるうえで、なくてはならない色なのです。

皆さんのご家庭や職場でも、この頃なぜか殺伐としているなと感じたら、観葉植物を置いてみたり、緑の多い絵を飾ってみてはいかがですか。今は緑の一番美しい季節です。窓を大きく開けて緑が見れれば、窓が額縁となって天然色の絵を見ているようです。目に優しい緑色をたっぷり眺めましょう。

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